渡辺恒雄
「日本の首相の靖国神社参拝は、私が絶対に我慢できないことである」 今後誰が首相となるかを問わず、いずれも靖国神社を参拝しないことを約束しなければならず、これは最も重要な原則である。・・・もしその他の人が首相になるなら、私もその人が靖国神社を参拝しないと約束するよう求めなければならない。さもなければ、私は発行部数1000数万部の『読売新聞』の力でそれを倒す。

膳所狒々新報

寒々冷え冷えとしたニュースコメントブログ:旧名「冷凍力の膳所狒々日記3」

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資料 シナ経済 国際金融 外資

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年)  10月3日(水曜日)
通巻 第1941号
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
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中国金融界を掻き荒らす外資系四強
  ゴールドマンサックス、HSBC、UBS、そして老舗モルガン・スタンレ

************************************
****

 中国経済は「お雇い外国人」が領導しているがごとし。
 製造業の中国進出とは、廉価な人件費を求めての製造基地、輸出基地だった。
中国の輸出の70%以上が、いまも、依然として外国企業によるものである。

 典型は自動車生産だろう。中国純国産車は「奇瑞」一社。昨年の輸出実績は二
万台程度(それもロシア向け)。ほか600万台のクルマは、すべて外国自動車
メーカーとの合弁による。

 金融界はどうか。
 昨年春まで、中国の株式市場は八年間の低迷(低空飛行)を続けてきた。誰も
インサイダー取引の巣窟である株式投資に手を出さなかった。
絶望的な市場だった。
 これを劇変させて活気を取り戻させたばかりか、上海と深浅の株式市場をして
、世界最大の投資ブームを惹起させたのがお雇い外国人証券会社の活躍だった。
黄金の錬金術を教唆した四強とは、ゴールドマンサックス(米国最大)、HSB
C(英国系多国籍)、UBS(スイス)。そして老舗モルガン・スタンレー(米
国第二位)。

 活用した場は香港である。

 既報のようにゴールドマンサックスが、中国四大国有銀行など主力企業の株式
公開(IPO)の秘術を教え、さらには「私募債」という秘策を教授した。
手口は単純で、日本のバブル再建と同様に「再建」のための「債券買い取り機構
」をつくって、四大国有銀行の不良債権をさっと国の金庫に移し替え、その結果
、40%近くあった不良債権が4%以下になるという手品(奇術のたぐい)によ
って、投資家が飛びつくという仕儀。

この抜群な錬金術スキームを教えたのが、現在のブッシュ政権の財務長官になっ
たポールソンである。
ポールソンは、なんたって、ゴールドマンサックスの前会長。北京に70回も通
って、この手口を教え込み、ついでに銀行の上場に際しての幹事役という、たい
そうな利権をもぎとってきた。

 中国工商銀行はゴールドマンサックスが主幹事役となって115億ドルを掻き
集めた。
 中国建設銀行と中国銀行はモルガンスタンレーとUBSが幹事行だった。
 いずれにしても2006年から07年までに、これら国有企業の香港上場で掻
き集められた金額は、なんと700億ドル(邦貨換算8兆4000億円!)。


 ▼中国の金融界がやがて西側に伍す、なんてシナリオはあり得ない

 だが、招来の見通しが暗いのは、以下の理由による。
 簿価による不良債権比率は、株価が下がったときに、一晩で不良債権が肥大化
する(日本の金融機関の大半がこれで弱った)。
 溌剌として再建されたかに見える中国の国有銀行だが、じつはその後も不良債
権が増している。
経営体質が「共産党」の官僚主義と燻り続ける不良貸し付け、縁故貸し付けが業
務の主流であり、あまつさえ四大銀行全体で、じつに、200万人の従業員がい
る?!
 
 その非効率は、いずれ沸騰する鍋蓋が飛び跳ねるように、経営を根本から脅か
すだろう。
 体質改善と帳簿の不合理を多くの監査法人が指摘しているが、そのたびに、こ
れら「お雇い外国監査会計法人」や「アドバイザー」らはお払い箱になっている

 本当の経営情報が隠されているのだ。

 株式市場に絶対不可欠の要件とは
 (1)市場の透明性
 (2)企業情報の客観性、透明性
 のふたつである。
 コンピュータ取引は、この二つの條件をクリアした市場に導入された機械でし
かない。デリバティブなどの先端性もまた、この二つの前提条件のうえに成り立
つのである。
 
 翻って中国は情報を国家が統制し、一方的な政治プロパガンダの手法が、株式
市場における情報の流通にまでも影響している。国有企業は情報をまったくとい
って良いほどに操作している。
 だから、中国の金融が世界の、とりわけ日米欧の先端的市場に伍すなどという
近未来のシナリオは、中国が民主化されない限りあり得ない。


 ▼ 情報の自由な香港でのIPOは、これから多くの民間企業に移る


 中国企業といっても、株式上場は国有企業ばかり、例外的に十社の民間企業が
ある。
 いま注目をあつめているのが「アリババ」である。
 同社を創設したのはジャック馬と呼ばれる人物で天安門事件のときの民主活動
家だった、という説もある。
 モルガンスタンレーは、この「アリババ」を香港に上場させるべく交渉を積み
重ねてきたが、いよいよ今月末に実現の運びとなった。25%の株式公開で同社
は10億ドルを掻き集める。
モルガンスタンレーは、世界第二位の証券会社だ。
 その老舗が民間企業の上場ビジネスを本格化させた事実には注目すべきである


モルガンに限らず、ゴールドマンサックスもUBSもHSBCも、アジアにおい
て、経常利益の半分以上を稼ぎだしている。

モルガンが、中国の金融証券世界への進出では一番乗りを果たし、ゴールドマン
サックスなどは、その後塵を拝した。
 一時期はモルガンスタンレーが香港の新規上場幹事役で50%のシェアを占め
たほどに強力な存在だった。香港では現在も首位で、二位以下は、UBS、HS
BC、ゴールドマンとつづく。
 そして、「中国政府いがい、上場できない企業はない」とジョークが、いまの
香港金融界における合い言葉となった。

      ◎み□や◎ざ△き□□ま◎さ□ひ▽ろ◎

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)9月1日(月曜日)
通巻第2303号 


 あの親中派代表格の米財務長官も「中国経済は危機に瀕するだろう」と認識
  「都市化と賃上げがエネルギー不足を深刻化させる。資源が底をつく」


 米国財務長官の現職は歴代随一の親中派として知られるポールソン。
 「中国はまずます繁栄を続行するだろう」と言うのかと思ったら正反対の論文
を最近号の『フォーリン・アフェアーズ』に書いていることがわかった(NEW
SMAX、8月25日)。

 趣旨は「都市化と賃上げがエネルギー不足を深刻化させる。資源が底をつく」
とするもので、詳細は以下の通り。

 「中国は深刻なトラブルに直面しており、五輪以後の国際的な関心は中国の国
内経済の行方に移っている。とくに労働力の都市への移行(中国は都市化が40
%から45%になった。ちなみに欧米は75%)と賃上げが顕著。他方で貧富の
差が拡大しており、エネルギー不足に原材料、食料不足が加わる。やがて中国経
済が米国を越えるというのは悪い冗談。すでに一億人が農村から都市へ移動した
が、これに高齢化社会が2015年からは中国の労働力も下降に入る。ましておいし
い、きれいな空気も水もなく、農地が減少している。すなわち深刻なトラブルに
ある」と。
 (拙訳により大意を意訳)

 ちなみに都市と農村の賃金格差は公式統計で3・3vs1(中国農業部長)。
 07年統計で、農村から都市への出稼ぎは2億2600万人(このうち郷鎮企業が吸収
した農民が1億5000万人。この数字は新華社)。
    ▽
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)9月19日(金曜日)弐
         通巻第2323号  

(大不況の足音 その1)

 中国株、70%の大下落。当局、大々的な市場介入へ
   リーマンへの出資、中国工商銀行だけでも1億5180万ドルだが。。。


 「中国は株式売買の印紙税を暫定的にゼロとする措置に踏み切ったほか、国内
株式市場への買い出動を関連各部門に通達した」(フィナンシャルタイムズ、18
日付け)
 
 昨年10月16日のピークから上海株式指数は70%の暴落を更新中で、即断即決
の独裁国家だけに、対応は素早い。
しかし効果は期待できまい。

 中国は、その世界一の外貨準備高=1兆8000億ドルのうちの、7000億ドルが
米ドル建て、そのうちの4000億ドルを米国債で保有している。
ということは残り3000億ドルのうちの多くがリーマン、AIG、ベアスター
ンズなどへの投資と考えられる。

 恐ろしい勢いで外国資金が撤退を始めている。
中国からも、日本からも。中国語は、これを「金融風暴」と表現し、ウォール街
では「これぞ911に匹敵する金融テロ」と表現する投資家もいる。
ともかく後世の経済史家は、これを「大不況の始まりに過ぎなかった」と書くだ
ろう。

 日本株がウォール街に連動して連日暴落を続けるのは、ウォール街の投資家、
金融機関が手元資金を充足するために損切りであっても、外国に所有する株と債
券をたたき売って、手元にかき集めているからだ。
このため、外人株主比率の高いソニー、キヤノン、トヨタなどエクサレント・カ
ンパニーが軒並み下落した。
日本の優良株ですら、この有様。

「本来なら、日本独自のカンを働かせて勝負に挑む是川銀蔵などが健在なら、絶
好の買いですが」(ト弱気に笑う市場関係者)。

 さて中国の金融機関が保有するリーマン・ブラザーズへの出資額の一部が判明
した(17日、新華社、多維新聞網など)。
中国工商銀行が1億5180万ドル、中国銀行が7562万ドルに加えて、同行のNY支店
が、5000万ドルを独自に融資している。
 中国招商銀行が7000万ドル。中国興業銀行が3360万ドル、ほかに中国建設銀行
は「保有しているが、金額は不明」と情報開示を拒み、交通銀行も「保有してい
るが限定的」とした。

 蛇足だが、米国では1933年に制定された「連邦預金保険制度」により、個人の
預金は各口座で10万ドルを上限に保険で保証されている。日本もこれにならって
上限1000万円の預金は保護される。

 にもかかわらず全米各地で取り付け騒ぎが起きており、AIGシンガポールな
どでも解約のために長い列が出来ている。
日本は?

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)10月2日(木曜日)
         通巻第2336号 
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
△△△△

 不気味な静観、中国指導部はいまの金融危機をいかに認識しているのか
   国家ファンドの政治利用のタイミングを計っている?
************************************
****

 十月一日、国慶節。
 天安門広場に指導部が勢揃いした。異例のことである。
 胡錦涛出席以下、習近平副出席、温家宝首相、李克強副首相、呉邦国、賈慶林
、李長春、周永康、賀国強の政治局常務委員トップ9がそろって「団結」と「小
康」をアピールする儀式を行った。

 直前まで中国にいた筆者は、中国のマスコミが世界的な金融パニックの嵐のな
かで、神舟七号の打ち上げ成功ばかりを特記する異様な興奮を目撃してきたばか
りである。
中国のテレビは朝から晩まで神舟打ち上げ成功の特番を連続させていた。北京五
輪成功の余波のなか、再びの愛国キャンペーンに酔いしれていた。

 金融危機についても、意外に冷静で詳細な雑誌記事などをよむと、かなり客観
的である。しかし米ロに追いついた宇宙への覇者として、中華ナショナリズムの
興奮は、ふたたびの狂気をともなっていた。
 ――この勢いで米国を追い越せ
 ――日本なんぞ、もはや相手ではない
 金融ナショナリズムが基調にあった。

 中国は北京五輪直前の七月下旬に経済路線を大幅に修正している。
第一に金利、通貨供給量の調整という従来の金融引き締め政策を大胆に修正して
、過剰流動性を再び増やし、不動産価格下落と株式の大暴落に対応しようとした

 税の軽減は消費物資、とくに耐久消費財におかれ、たとえば小型車の税率が劇
的に軽減された。要は内需拡大への転換である。

 上海で例のヤオハンを見学したが、飾り付けは立派でも、購買意欲のない人々
が、うつろな目で徘徊し、消費の劇的な後退が見られたが、一方でヨドバシカメ
ラにたぐいする中国の家電、コンピュータ量販店は若者で満員だった。スタバも
若い男女で席の奪い合いが見られ、中国最高層摩天楼「国際金融センター」の展
望台には長い長い列があった。
 両極を示しながら中国は経済成長路線の維持を図っている。

株式に関して言えば、市場原理主義から遙かに遠い国家統制インサイダー取引が
、上海株の特質であり、PKO(政府が株価統制)に動く。不動産のさらなる暴
落も回避しなければならない。
 上海株は五輪直前までに60%の暴落(昨年10月16日のピークと比較)し
ていた。
 これを国有銀行、国有企業に命じて買い支えようとしたのだ。


 ▲並み居るヘッジファンドの幹部が北京五輪開会式場に並んでいた

 日本では報じられなかったが、北京五輪開会式にブッシュ、プーチンらVIP
席に近い場所に米国からの「有名人」が並んで座っていた。
ヘッジファンドの雄、金融界の大物が北京五輪の開会式にわざわざ出席していた
。ハゲタカファンドから、M&Aの王者KKR、ブラックストーンの幹部らであ
る。

 五輪観戦が目的ではない。かれらの本当の目的は中国からの出資要請だったの
だ。
 
 モルガンスタンレーから要請のあった増資要請を、しかしながら中国は蹴飛ば
した。かわりに大胆に打って出たのは三菱UFJ銀行だった。そのご褒美に三菱
は係争中だったカリフォルニアの子会社を正式に認定された。三菱は90億ドル
をモルガンスタンレーに出資に筆頭株主に踊りでた。
 中国は、この千載一遇のチャンスを見送った。

 もとより、中国は二千億ドルで設立した「国家ファンド」を外貨活用の基軸と
して、資産運用の活用する大儀が謳われ、最初に米国ヘッジファンド「ブラッッ
カストーン」へ30億ドル、モルガンスタンレーへ50億ドル出資と、際立った
攻勢を見せていた。
 この積極的な欧米への出資、投資が続くかと思われた。

 が、その反面で、同ファンドはコスタリカ政府債権に三億ドルを購入するとい
う、首をかしげる投資行為を繰り返した。台湾と外交関係をもつコスタリカに、
これで圧力をかけ、台湾との断行を迫るわけである。政治利用の典型である。

 中国銀行、中国建設銀行、中国工商銀行は時価総額にして、世界最強(帳簿上
)。これらが束になってウォール街に出資し、メリルリンチ、ゴールドマンサッ
クスなどへの出資も可能である(ただし中国国有銀行の株は70%を国家が保有
。つまり財務内容は風船のような虚偽だが、これは稿を改める)。

 中国は静かに「ある時」がくるのを待っている。
 国家ファンドをねらって、米国が次の条件を出してくるのを、北京はひたすら
待っているかのようである。

 おりから来日したCIA元幹部アーサー・ブラウンは「北朝鮮の核武装を米国
は黙認する」「中国が台湾に物理的行動にでても、米国は静観する」「尖閣諸島
に関しても同様、米軍はなにも出来ないであろう」と、驚くべき米国覇権の大後
退という未来図を示唆した。

 連関が浮かび上がる。
 中国は米国が提示する次の条件を待っているのである。ウォール街が悲鳴を上
げれば上げるほどに中国のカネが政治的に有効に利用されるという千載一遇のチ
ャンスが、いま、そこにある。
 日本の安全保障にとって、たいそうな危険な方向が透けて見えるようである。


「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)10月3日(金曜日)弐
         通巻第2338号 
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
△△△△

 偽REITやら高金利住宅投資ファンドやら一斉に破綻へ
   深せん84%、上海69%、北京63%もの住宅販売大下落
************************************
****

 広東省の深せんは人口800万人。中国で一番最低賃金が高い(月1000元
=邦貨16000円)。
広州市は昨年に「一万ドル倶楽部」(米ドル=邦貨160万円)入りし、女中さ
んはフィリピンから大量に雇用している。
これらの事実はすでに拙著でも書いた。
 
広州市民一人あたりのGDP10000ドル? 日本のネット・カフェやビデオ
店で生活する貧乏な若者よりも収入が多いではないか!
統計が怪しいとはいえ、実際に広州市を歩くと、その豊かなこと! 筆者がよく
宿る花園飯店は値上げしても予約を裁ききれない状態が続いた(ひとりあたりの
GDP統計は、広州に戸籍のある人を分母に総収入を割った数字で、流入した無
戸籍、労働者を参入していなかったのだが)。

 異変は華南から起きた。革命が華南から起きるように。
 不動産価格の暴落は予測された事態とはいえ、中国の場合は、「暴力的」に訪
れる。すぐに噂が広がり、携帯電話で人が集まり、暴動に発展し、夥しい死傷者
がでるところが先進国家と根本的に異なる点である。

 「住宅投資ファンド」なるものを立ち上げて、一ケ月7%の配当を謳った、俗
に言う「中国版REIT」。(REITとは「不動産投資信託」で、日本にも米
国から入ってきて、ことし上半期までは成績が良かったが、本国のサブプライム
危機により、現在急速に値崩れ、下火となった)。

 中国の田舎町では一口一万元(邦貨=16万円)から参加できると宣伝された
(ま、ネズミ講のたぐいですが)ので多くの庶民が欲を出して群がった。地域の
デベロッパーはそれで資金を調達し、マンション、ショッピング・アーケート、
ホテルを建設した。
だが買う人がいなかった。たちまち資金繰りに困る。


 ▲湖南省、河南省、浙江省で一万人希望の新型“不動産暴動”

 「カネ返せ!」を叫ぶ暴動は中国全土に記録されている。
 日本でも報じられたのは9月3日に湖南省吉首で起きた一万人暴動。警官隊が
五千人動員されてにらみ合い、鉄道の軌道をデモ隊が走ったため鉄道が止まった

 原因は「偽REIT」の経営者がカネの持ち逃げとされた。

 9月18日には浙江省の麗水で一万人が騒ぎ、警官隊と衝突、二十人以上が負
傷した。原因は10万人から30億元(邦貨=480億円)も集めた開発業者が
、それでも資金繰りが続かず倒産したことによる。

 河南省の商丘では被害者7400名、暴動は聖火リレーを中止させるほどで、
寧夏回族自治区の銀川でも同様な暴動がおきた。
 「不動産投資のカネ、かえせ」である。

 そもそも中国ではいくら建物をこしらえても売れないので、偽造書類で購入さ
せるのだ。幽霊屋敷のようなマンションやがらがらのショッピング街が目立つの
はそのためだ。

 日本では住宅資金の借り手は年収のせいぜい三倍まで。米国のサブプライムは
、それを五倍、六倍にふくらませた偽造書類をでっち上げ販売し、その未来の売
り上げを先に「証券化」し、さらにデリバティブというレバレッジをかけたので
、これほど天文学的被害となった。実際の30倍の複合化した証券化が進んでい
た。

 中国の場合、国民の平均所得が1000米ドル。どうしてそういう低所得者が
日本円で6000万円、一億円のマンションを買えるのだろうか?
 偽造書類は年収を30倍、50倍にふくらませ、したがって販売しても、実際
のカネは入らない。
 デベロッパーはそれでも開発をやめず建設をやめず、とうとう、そのインチキ
ブームの最終的ツケの局面にきたわけである。
 
 北京で上半期の不動産物件の販売成績が前年同期比で63%おちた。上海69
%、深せんは前年同期比で84%の落下となった。

販売件数が崩壊すれば、つぎは価格崩壊が起きる。
 不動産暴落を避けようと北京中央は金利を下げ、預金準備率を下げて通貨供給
をにわかに増やし始める政策に転じたのが五輪直前だった。
 しかし、間に合わなかった。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)10月9日(木曜日)弐
         通巻第2344号 
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
△△△△

 中国、鉄鋼生産を20%減産へ。景気後退の荒波が目の前
   次のショックは“中国版サブプライム”問題の爆発だろう
************************************
****

 宝山製鉄は粗鋼生産を5%増やすと発表する一方で、鞍陽、山東、河北の各製
鉄ならびに首鋼製鉄の四社は20%減産予定を発表した(香港発ロイター、8日
)。
 上記四社は昨年実績で一億トン、昨年の中国の粗鋼生産は五億トンを越えてい
た。

 鉄鉱石の輸入も急減した。
「バルト・シッピング指数」によれば、五月に記録していた11793から、8
日には2922へ急落していることが判明、数字だけを短絡的にみても75%も
鉄鉱石の輸入が減っている事実を示唆している。
トヨタがすでに中国での生産を十万台減産と発表している。これは容易ならざる
事態の到来だ。

ウォール街発の世界同時不況の荒波は、中国をこれから襲撃することになる。

第一に対米輸出比率が全GDPの20%前後もあり、(輸出そのもののDGDP
比が35%内外ある)このため景気の大幅後退は避けられない。輸出先を産油国
やアフリカ諸国にシフトしたところで消費力はたかが知れている。だから中国の
大不況入りも不可避的なのだ。

第二にウォール街の株安により在米華僑らは手元資金充足のため、中国投資分を
損切りでも回収する。
中国への間接投資が激減するため、外貨準備高にも変調がでてくる。
「外貨準備から2000億ドルを上限に米国債を購入する用意がある」とした香
港「明報」の報道は新華社海外版(8日)によれば、当局が否定した。

第三は外国企業内に労働組合の結成命令、特許とりわけ暗号ソフト開示要求、人
民元高ならびに諸経費、コスト高等の理由で外国企業が中国から撤退し始めてお
り、IMF予測のGDP成長率9・3%(08年),9・7%(09年)達成は
かなり難しい。
内需転換型への移行が円滑に進んでいないからだ。
 また日本企業は中国が、中国国内で生産する技術情報の開示義務を法制化した
ため、「これでは生産続行は難しくなる」と経団連も強く抗議しているが一向に
埒があかず、撤退せざるを得ない企業もでてくるだろう。

▲経済構造がいびつ、自由のない市場経済は限界をしめしている


 国内的にみても、インフレが猛烈な勢い、富裕層にも焦燥と不安が広がってい
る。
 中国財閥五十傑のうち「三分の一資産価値を減らした」(フォーブス)らしい
が、経済構造のいびつさが、これからもたらすマイナス面を注視する必要がある


 第一に不動産暴落は歯止めがかからない。当局は過去一年間に金利を17回変
更し、預金準備率を六回変更して対応しているが効果はゼロに近い。

 第二に上海市場の株価暴落がとまらない。昨年10月16日の絶頂からすでに
70%前後もの暴落を示し、なお下落を更新中である。

 第三は物価高騰、失業の拡大と暴動の大規模化がある。
 「正直に言って、これほど悪性の事態の到来は誰も予想していなかったし、そ
してこの先の不安たるや巨大な脅威といえる」(ヘラルトトリビューン、10月
9日付け、投資家のコメント)

 第四は政府による景気刺激策の強化だが、北京五輪へ480億ドル投資を使い
切り、政府もゲルピン状態。予算の大規模な措置によるプロジェクト拡大での景
気浮揚は、おそらく効果が上がるまい。

 かくしてウォール街発の世界大不況の大津波はEU、ロシア、中南米を一巡し
、韓国、台湾、日本をもろに襲撃した。
つぎは中国に確実に向かう。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)10月17日(金曜日) 
         通巻第2349号  
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
△△△△

 中国の地方銀行から悲鳴が聞こえてきた
   四大国有銀行も株価急落、地方銀行は不良債権の荒波に茫然
************************************
****

 経済状況の悪化によって中国の中小の銀行が危機に直面している。
地域活性化のために中小零細企業に貸し付けを展開してきた地方銀行が相当数、
中国に存在する。
そのなかでも大手は「上海銀行」「南京銀行」「杭州銀行」など著名な地方銀行
もあるが、地域密着型の、日本で言う「信用金庫」「信用組合」のたぐいは85
00行ほどある。加えて125の都市には、その地域の商業銀行がある。

 華南から浙江省にかけて、アパレル、雑貨など輸出産業は対米輸出激減で倒産
が相次いでおり、銀行に取っては貸し倒れになる。
現実に繊維メーカー大手の「江龍集団」と「フェロチャイナ」が倒産し、膨大な
不良債権が積み重なった。
「浙江省の企業の20%が経常利益赤字転落、寧波銀行に至っては金融引き締め
政策に遭遇したあと90日間の貸し出しが全体の53%という短期勝負にでている
」(ロイター、香港発。10月16日)。

福建省の工業銀行は貸し出しの15%がデベロッパー向け、全体的に「中国の銀
行の住宅ローンは7%以下だから、米国ほどの住宅金融危機にはならない」などと
する楽観論があるが、貸し出しのなかのデベロッパー向けが、住宅ローンよりも
巨大であるポイントが見逃せない。

 地方弱小銀行がもっともおそれている明日のシナリオとは、急激な世界的資金
不足、株価暴落が引き起こした経済活動の縮小により、中国が直面するのは急激
で大幅な信用の収縮。銀行そのものの倒産である。
 
 一方、借り手側の中国人の心理とは「危なくなれば踏み倒してトンズラさ」。
この心理は欧米や日本の企業家の倫理とまったく異なるのである。
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冷凍力

  • Author:冷凍力
  • ニュース・コメント・ブログ「膳所狒々新報」主筆。
    立ち位置は外交安保教育刑事分野で右、社会経済分野で左。
    一応貴族で爵位は猴爵およびシーランド公国男爵。
    膳所の某所山奥に在住の好色酒好き秘湯ヲタの絶倫狒々(冷凍力)が戯言を宣います。キーワードは是々非々(部分否定・部分肯定/全否定・全肯定)。
    別荘は西九州。
    最近のマイ・ブーム・・・リョーユーパンのマンハッタン、湖池屋のカラムーチョ・スティック、キリンのストロング・セブン、Wエンジン、COWCOW、鈴木Q太郎(ハイキング・ウォーキング)のヤマタイコク(ヒミコサマ)、神戸蘭子、寺田ちひろ、佐々木希、新妻聖子、喜屋武ちあき、浜田翔子、中村静香、杉原杏璃・・・等々。


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200712~200803および200812~200908中は超多忙につき新規アップを休んでます。後にこの時域も資料室ゾーンになるかもしれません。

この前間違って過去のトラック・バックをいくつか消してしまいました。送ってくれた方々様申し訳ございませんでしたm(__)m。

本ブログの200609~200707の間は資料室ゾーンとなっております。現実の日付に関係なくほとんどの資料(本来的には自分用)をこの辺の時域に適当に振り分けてあります。他の時域にも散発的に資料オンリーのエントリーはあります。200609以前のエントリーは客観的資料と主観的感想がない交ぜで分野超越の普通の時事エントリーとなっております。
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大高未貴

大高未貴の世界見聞録
http://www.miki-otaka.sakura.ne.jp/
ジャーナリスト・ルポライター・キャスター
歯に衣着せぬ鋭い発言と体当たりの行動力、さらに1994年度ミス日本国際親善の美貌。現在国内最強クラスの若手国際ジャーナリスト。ところで、サイトバナー早く作ってくれろつか自分で勝手に作成したw。結婚して☆。
「世界エトランゼ街道 魔都の封印を解け! 」新発売!


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今や朝日新聞を筆頭とする内外反日ファシストたちが協同して捏造した今世紀最大規模の対日歴史偽造ということが明白になってきた。このような反日プロパガンダを断じて許しておくわけにはいかない。
日本に”思想警察”を誕生させてはならない。この法案はそうなる可能性を秘めている戦後最悪の危険な法案である。
敵性傾向の濃厚な国内最大規模の一部外国人集団に国家統治権の一部たる地方統治権=外国人参政権を付与するという日本開闢以来最悪の愚挙を断じて許してはならない。これは正真正銘真正の売国行為であり、100%違憲行為である(某傍論のごときアタマノイカレタトンチキ理論は完全除外)。

特亜政府地方参政権保持特別永住者地方政府日本政府

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